給料ファクタリングの現状と「給料ファクタリングホットライン」の報告【R2.5.28追記】

先日の記事で書きました,ファクタリング被害対策弁護団で行った,電話相談(給料ファクタリングホットライン)ですが,お陰様で沢山のご相談を頂きました。

詳細は,弁護団のホームページで報告されていますが,2020年3月30日〜4月3日までと,4月20日〜4月24日までの期間で,合計113件ものお電話がありました。いずれも,私を含めた弁護団員で対応したり,遠方の方のご相談については地元の弁護士を紹介したりして対応しています。今後も,ファクタリング被害については対応していく予定ですので,お困りの方はお問合せ,ご相談頂ければと思います。

ところで,給料ファクタリングについては,報道も沢山なされるようになっていますが,現在の状況として重要なのは,特定の業者について口座凍結がなされたり,過払金の返還を求める集団訴訟がなされるなどしてきていることです。(下記追記)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59038550T10C20A5CC1000/
https://www.sankei.com/affairs/news/200513/afr2005130009-n1.html

これらの状況からすると,給料ファクタリング業者が,今後も同様の営業が続けられる可能性は低くなってきているように思いますが,一方で過払金の返還が困難になる可能性があること,営業末期での取立てが厳しくなる可能性があることなどは油断できません。また,いわゆる事業者ファクタリングについては,以前からより深刻な相談が寄せられておりますが,こちらについても法的な問題が決着したものではありませんので,弁護団として対応を重要視していく予定です。

【R2.5.28追記】

私も令和2年5月26日付で,原告6名の方を代理して,ファクタリング業者の七福神宛に,不当利得の返還を求める訴訟を提起しました。東京地裁は,未だ新型コロナの影響が強いですが,審理に時間がかからないよう,工夫していきたいと思います。