振り込め詐欺の新名称

警視庁が,「振り込め詐欺」の新名称を募集し,話題になっています。予想を上回る応募で,募集期間を延長したことから,未だ,新たな名称が決定していないようです。よい名前に決まるとよいのですが。
警視庁が名称の変更をしようとした理由の1つは,これまで振込みの形で行われてきた「振り込め詐欺」が,振り込め詐欺救済法を利用して多数の口座が凍結されるに伴い,振込みでなく,現金や郵便為替を郵送させたり,現金を手渡しで交付させたりする事案が増えてきたからです。
平成24年中の統計では,「オレオレ詐欺」のうち,実に約5割が現金交付型で,約4割の振込型を上回るという結果になっているのです。
現金交付型の詐欺の場合は,被害回復がより困難である場合も多く,注意が必要です。
この点,現金や郵便為替を郵送させる場合の多くは,私書箱やバーチャルオフィスが利用されることが多いですが,私が扱った案件で,この私書箱の経営者が詐欺罪の幇助で逮捕・起訴されたケースもありました。
なお,犯罪に利用されることの多い住所については,2006年ころから,警察庁がホームページで警告していますので(警察庁HP:「その宛先は大丈夫ですか?」http://www.npa.go.jp/pressrelease/souni/furikome_jyusyo.pdf),こちらも参考になります。