2012年

2012年雑感

年末で慌しく時間に追われる日々を惰性でやりくりしている感もないではないが、前回から随分期間も空いたので、簡単に現在の所感を総括しておこう。   1 まず、知識(人)と責任ということ。恐ろしいことではあるが、知識を得るということは、それだけ自己及び他者に対する責任が加重されるということである。竹林の七賢人は堕落でしかない。油断すれば、老荘も然りであろう(個人的には魅かれる思想だが)。 イタ […]

少子化と地球及び世界環境

1 先日、金魚を使った展覧会様のイベントを観にいった。 沢山の数の金魚を工夫された大型の容器に密集させて姸を競うというところが、メインの展示であった。サブ的に(メイン会場へのアプローチを利用して)、珍しい種類の金魚を数匹小さな容器に入れて、数十秒おきに照明の色を変化させて観賞させるという、よくわからない催しだった。恐らく芸術家気取りの2流の自称アーティストによる構成なのだろうが、夜だというのに結構 […]

合理と倫理

1 原発事故に関する国会事故調査委員会と政府事故調査委員会の報告が出揃った。新聞報道等でその一端を知る程度だが、要約を読む限りでもそれらの相違もあって、興味深いところである。しかし、いずれにせよ、事故そのものは全く終息もしておらず、原子炉内部の調査もできない状態では、どこまで事故原因が解明できたかは疑問である。もっとも、くり返すが、このフクシマ事故は、その発生も拡大も、まさに人災である。地震に対す […]

超小型原発(4S炉)について

1 現在日本に設置されている原発が、その安全性、経済性及び安全保障等において、否定的評価しかもちえない商品であることは、まず合理的知見であるといってよいと思う。   しかし、他方で再生可能(自然)エネルギーによる発電では、原発に代って現在の電力需要を賄えないとの議論もなされている。ところが、この議論もまた相当怪しいのである。一定程度の節電(少なくとも不要不急な、あるいは過剰な電力消費をカ […]

原子力発電所というモンスター設備については、その装置の巨大性、複雑性等から、設計上、施工上、操作上も人為的ミスを免れ難いとの指摘は、フクシマ事故以来誰しも抱く不安を言い当てている。かつての少数説が多数の人達に(日本でもやっと)認知され出したというところだろうか。 原発問題に対する切口はいろいろあるが、放射性廃棄物の処理の問題(地中深くに10万年位埋めておくとか。ちなみに現人類が誕生して未だ3~4万 […]

コンピューターなどよりカンピューターの本人ですので、ブログなどはいささか面妖な話ですが、世の中誠に不条理ですから、腹ふくるることとならぬよう、少し雑感を綴ってみます。   1 平成23年の最大の社会的出来事は、地震などではなく、「原発事故」だろう。地震だけなら、これ程に不幸ではなかった(この不幸はこれから何十年、もしかすると何世代か続くかも知れない)。しかし、原発事故は、想定外の事故でも […]