未公開株詐欺 「サムファエンターテインメント」 逮捕

未公開株の上場話をもちかけて現金を騙し取ったとして,警視庁組織犯罪対策4課が,6月25日,詐欺の容疑で,イベント企画会社「サムファエンターテインメント」(東京都中央区)の代表取締役社長と,同社監査役の両容疑者を逮捕した,というニュースがあった。
http://mainichi.jp/select/news/20120625k0000e040170000c.html
基本的には,「冬ソナ」を騙った・・というところに若干ニュースバリューがあるだけで,さほど珍しい事件ではない。昨今,腐るほどある,未公開株商法(詐欺)の1つである。
これをブログで取り上げる理由は2つある。
1つ目は,上記事件を取り扱っていた警視庁の「課」をみることで,近時の未公開株商法の特徴が分かるという点である。
未公開株商法は,一般的には捜査第2課(知能犯係)か,生活経済課が担当するのが普通だ。
しかし,報道によると,上記事件を取り扱っていたのは,警視庁組織犯罪対策4課(業界では「組対・・課」という)である。組対4課は,その名のとおり,組織犯罪すなわち広域暴力団等の犯罪を取り扱う課である。要するに,上記事件は,暴力団が関与していたということが,担当の課を見るだけで分かるのである。
そして,2つ目の理由。正直にいうと,こちらが,私がブログに書こうと思ったより大きい理由であるが,逮捕された社長の男を知っているのだ。             別件の未公開株詐欺の事案で,被告にしたことがあり,その裁判例は専門の判例集にも載せて頂いていた。まだ同じことをやっていたのか,と思うとともに,この種の犯罪の根深さを考えさせられた。