勾留決定に対する準抗告

最近は決して数が多い訳ではないが,刑事事件も担当することがある。
先日担当した立川支部の公判では,審理した法廷が裁判員裁判も可能な法廷で,PCの接続機器や大型テレビ等が設定され,非常に立派だった。自分の事件が早く終わったので,隣の法廷でやっていた裁判員裁判事件をごく短時間傍聴したところ,裁判員だけでなく裁判官も真摯に証言を聞いている姿が非常に印象的だった。
これまでの刑事裁判では,後で調書を見ればよいと思っていた裁判官もいたかもしれない(というか,いたと思う)。上記のように裁判官の意識が変化したことは,市民が司法に参加したことによる副次的なメリットだと感じた。
また,最近,私が担当した上記と別の被疑者弁護事件で,受任した当日に勾留決定に対する準抗告を申立てたところ,速やかに認めて頂いたことがあった。
以前は,勾留決定に対する準抗告や勾留取消請求などは,殆ど認められることがない,などと言われることがあった。しかし,近時は勾留請求が却下されるケースも増えており,こちらでも裁判官の意識が変わりつつあるのかもしれない。もっとも,従来が悪かっただけで,この事件も,そもそも逮捕する必要すらない事案ではあったが・・・。