東京地判平成28年6月17日の判例解説が掲載されました

私が担当した,認知症高齢者が,みずほ証券の仕組み債を購入した事案について,適合性原則違反・説明義務違反が認められた東京地判平成28年6月17日が,金融商事判例No1511の「金融取引の適合性原則・説明義務を巡る判例の分析と展開」に掲載されました。

私もよく知っている,あおい事務所の津田顕一郎弁護士に詳細な解説を書いて頂きました。特に,過失による適合性原則違反,過失相殺に関する論考は非常に詳細で私自身も勉強になります。

加藤新太郎先生,奈良輝久先生が編集されていますが,他にも重要判例が多数掲載されておりますので,よろしければお手に取って頂ければと思います。

「わたしは消費者」147号及び消費者法ニュース110号 に執筆

東京都消費生活総合センターが発刊している,教員向け消費者教育情報提供誌の,「わたしは消費者」147号(平成29年3月1日号)で,「民法(一般法)と消費者契約法・特定商取引法(特別法)の関係」と題する原稿を執筆しました。

わたしは消費者」は,主に法律家ではない,都内の学校の教員(及び学生)向けの雑誌です。東京都の消費生活アドバイザーをやっている関係で,「民法と消費者特別法の関係について書いて下さい」という御
依頼がありましたので,書かせて頂きました。なるべく,図やイラストを用いて分かり易く書いたつもりです。もうしばらくしたら,WEBでも閲覧できるようになりますので,ご興味がおありになる方はご笑覧ください。

もう1つ,以前のブログ記事に書いた,CO2排出権取引について賭博行為で無効とする判決の解説(判決和解速報)を,消費者法ニュース110号に執筆しました。こちらは,通常の判決速報になります。

・・・いずれも,一般の方向けのものではありませんが,本業で,論文や原稿を御依頼されるのは非常にありがたいことですので,今後も機会があれば積極的に書いていきたいと思います。

【3月6日追記】 ネット版がアップされました。下記をご覧下さい。

明けましておめでとうございます

2017年がスタートしました。

昨年(2016年)も,多くの皆様に大変お世話になりました。

昨年は,日常業務のほか,ご縁があり遺言や相続・成年後見等の特にご高齢の方々に関わる事件や手続の御依頼を多く担当しました。また,従来から多く扱っている消費者問題や,投資被害に関わる講演のほか,臨床心理士・行政書士である佐藤先生と一緒に「モラハラ離婚」に関するセミナーを担当するなど,新しい試みをすることもできました。

また,年末には,高齢者の方から,金銭だけでなく唯一の居所である自宅まで詐取しようとする,本当に酷い事件を担当することになりました。このような事案を目にすると,やはり,1人1人の権利擁護という弁護士としての存在意義を強く感じます。今年も,初心を忘れることなく,頑張っていきたいと思います。

なお,プライベートの近況としては対したものはないのですが,敢えていえば・・・昨年,Apple Watch 2(NIKE+)というものを買ってみました。私は,学生時代にバスケットボールをしていたので,NIKEというブランドにどうも弱いのです。     使ってみての感想ですが,メールやLINEの通知などは,メリット(緊急の連絡などに対してすぐに反応できる)とデメリット(休日や業務終了後でもメールが目に入ってしまう)の双方があり,下手するとデメリットの方が大きい可能性も高く,すごく便利というほどのものではありません。今のところ,1番の良いところは,飲み会などで一瞬だけ話題になる,というところでしょうか。

もう少し使ってみて,機会があればまた感想を書いてみたいと思います。

それでは,本年もどうぞよろしくお願い致します。

年末年始のお休みのお知らせ(12月30日〜1月4日まで)

今年も差し迫って参りました。
当事務所の年末年始の就業は,年末は12月28日まで,年始は1月5日からとなりっております。(http://nishiginzalaw.com/news.html)。が,何故か私は,今日(29日)も普通に働いております。
この間,緊急のご用件がおありになる場合は,メールにてご連絡頂ければと思います(ホームページのプロフィールにメールフォームがあります。)。
皆様には,本年も大変お世話になりました。来年も,1件1件を迅速・丁寧に,取り扱っていく共に,新しいことに挑戦していきたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

レンタルオーナー商法に関するトラブルについて 講演を行いました(H28.11.24,11,29)

平成28年11月24日と11月29日に,消費者センターの相談員さん向けに,「レンタルオーナー商法に関するトラブルについて」と題する講演を行いました。

 レンタルオーナー商法とは,業者から,電話や訪問などで,「元本保証で高利回り」などとあたかも“投資”や“出資”,“預金”かのように勧誘され,商品の売買契約と,賃貸借(レンタル)契約等を同時にしたが,約束どおりの「賃料」や出資金が返還されない,という商法をいいます。同種の被害は,古くから形を変えて存在しており,従来は,特にクレジットやリースを利用したレンタル商法が目立っていましたが,近時では,クレジットやリースを利用しない,法律の隙間を狙おうとする,集団投資スキーム型や現物取引型の,レンタルオーナー商法の被害が目立ってきています。  

 http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20160908_1.html

今回は,(従来型の)クレジットを利用したレンタル商法について概観した上で,近時のレンタルオーナー商法にかかるトラブルについて解説しました。以下,講義で報告したレジュメの標題部分のみ,引用致します(もし,講義やレジュメの内容の詳細等について知りたいという方がいらっしゃいましたら個別にご連絡下さい。)。

 

 

第1 はじめに

 1 概要                                 

 2 クレジット・リースを利用した(従来型の)レンタル商法

 3 近時被害が増加しているレンタルオーナー商法(平成28年9月8日 国民 生活センター公表記事)

第2 レンタルオーナー商法の問題性

 1 法の隙間を狙った商法である〜どの法律が適用になるのか曖昧

 2 事業,契約の実態が不明である

第3 レンタルオーナー商法と金商法

 1 金融商品とは

 2 集団投資スキームとは

 3 適格機関投資家等特例業務とは

第4 レンタルオーナー商法と特商法

 ・ 現行の特商法における適用関係の考え方

【ポイント: 今回の特商法の改正について】

〜 仮想通貨,外国通貨などはどうか?

第5 レンタルオーナー商法と預託法

 1 預託法とは

 2 適用対象〜預託等取引契約

 3 政令指定商品・権利 

 4 規制

 5 金商法との関係 

 6 預託法改正の必要性

第6 まとめ(レンタルオーナー商法への対応)

 1 集団投資スキーム型

 2 現物売買型

 3 その他

                                    以上

「モラハラ離婚 ケーススタディセミナー」無事終了しました

平成28年11月12日に佐藤千恵先生とご一緒に開催した,「モラハラ離婚 ケーススタディセミナー」は,キャンセル待ちも出るほど,多くの方にご参加頂き,無事,盛況で終了しました。

私達としても,離婚に関する講演をした上で,実際にモラハラを原因とした離婚を体験した方に経験談を語って頂く,という形のセミナーは今までにないものでしたので,新しい試みでしたが,概ね好評だったようで安心致しました。やはり,このような内容でのセミナーに多くの方のご参加を頂けたのは,悩んでおられる方が多いのだろうと思うところです。

可能であれば,また佐藤先生とも御相談して,さらに内容をブラッシュアップし,第2回目のセミナーを実施してみたいと思います。

参加して頂いた皆様,本当にありがとうございました。

「モラハラ離婚 ケーススタディセミナー」を開催します(平成28年11月12日13時〜)

平成28年11月12日13時から,行政書士・心理士の資格を持ち,基本的に女性限定でカウンセリング等の業務も行っている佐藤千恵先生とご一緒に,

「ケーススタディ モラハラ離婚 ~モラハラ事案における離婚交渉・調停~」

と題するセミナーを開催することになりました(申込み要領は下記です。)

「モラハラ」とは,モラル・ハラスメントの略であり,近時,特に脚光を浴びるようになっている言葉です。簡単な定義付けは難しいですが,一般に,モラルによる精神的な暴力,嫌がらせのことをいうとされ,特定の人間・関係等による「支配」が伴うところに特徴があります。私は,以前から佐藤先生のお考えに共感し,また依頼者の方をご紹介頂くなどして,協力して,モラハラ事案の解決にあたってきました。

もちろん,モラハラといっても,多種多様です。中には,モラハラとは言い難い事案もありますし,身体的なDVがあるケースもあります。しかし,多数の事案を経験する中で,一定の傾向が見えてきたようにも思いますし,ご依頼者様が自分に近いと思えるケースの対応を知ることは,解決に向けた道しるべになるように思います。そういう思いで,今回,佐藤先生が開催している「女性の為の法律とこころのおはなし~今と未来 どちらの私も大切にするために」というセミナーの第4回目を一緒に開催することになりました。

当日は,実例を題材にしたケーススタディとして,モラハラ離婚を検討するに当たっての

・弁護士に依頼しないと協議や調停は難しい?

・弁護士は離婚事件にどの様に関わってくれるの?

・弁護士費用ってどの位かかるの?

・離婚するまでにどの位の期間がかかる?

・事前の準備としては何が必要?

などの弁護士に関する疑問のほか,

 

・離婚協議はどの様に進んで行くの? 

・調停ってどんな雰囲気?

・実際のモラハラ離婚ってどんな感じなのか?

・養育費や財産分与ってどうやってきめるのか

・どうやって離婚を持ち出すのか

など,様々な疑問にお答えしようと思います。

 

さらに後半が目玉企画で,実際に佐藤先生から紹介を受けて私が担当した経験者の方にご登場頂き,ご経験をお話頂くことにしています。  

なお,このセミナーでは無料法律相談チケットを配布します。

おそらくモラハラ離婚に特化して事例を元に一般向けのセミナーを行う事は,かなり珍しい機会と思いますので,参加を希望する方は是非ご参加頂ければと思います。

 

【申込み要領】 (http://ameblo.jp/cs-houmu-color/entry-12213409635.html)

  女性の為の法律とこころのおはなし~今と未来 どちらの私も大切にするために

第4回

ケーススタディ モラハラ離婚 ~モラハラ事案における離婚交渉・調停~

とき:平成28年11月12日(土) 13:00~14:45まで
12:45に開場致します

ところ:参加者にのみ通知します

(東京駅近辺です)

参加費:3,000円 当日現金で頂戴します

対    象:今後モラハラ夫との離婚を検討している女性

*女性限定*

        *お申込み方法*

ご参加希望の方は、「11月12日セミナー申込み」と明記した上で、

・お名前
・当日連絡のつくお電話番号
・メールアドレス

上記の3つを添えてメールでお申込み下さい。

メール:info@yotsuba-houmu.com

メールが利用できない方は、お電話でお申込み下さい。

     (お電話はすぐに出られない事があります 。その場合は参加希望の旨メッセージを            残して下さい。)  電話:03-3564-8177

        *先着順で定員になり次第受付けを終了します

     *お席には限りがあります為、どうか当日の無断欠席が無い様にお願い致します

文京区弁護士の会 ホームページ開設

文京区弁護士の会」のホームページを開設しました。

「文京区弁護士の会」は,文京区在住の方,主にご高齢の方や障害をお持ちの方,そのご家族や関連施設の担当者の方のお困りごとの相談に応じるため,平成22年2月に結成された団体で,主として文京区に在住・在勤の弁護士で構成されています。私は文京区在勤ではありませんので,必然的に在住ということになります(笑)。

ご高齢の方の御相談といっても様々なものがありますが,近くに弁護士がいて,すぐに対応できるということは大きなメリットになると思います。もし,文京区在住の方でお困りの方がいらっしゃいましたら,御相談頂ければと思います。

 

第二東京弁護士会で基礎研修講座を担当(H28.9.26)

平成28年9月26日,私が所属する第二東京弁護士会の全会員向けで,「投資取引被害救済の基礎と実践」と題して,第1回の消費者基礎研修講座を担当させて頂きました。

2時間という時間の範囲内で,できる限りのことをお話させて頂きました。標題は,上記のとおりですが,調査や強制執行(債権回収)という,一般的な紛争でも生じ得る事項に関しても解説しました。

講義については,100名近くの方に参加して頂けたようで,よかったです。

特に,悪質な詐欺事案などを相手にしていると,調査や強制執行に関するノウハウがないと対応できません。これらの問題を多く取り扱うことによって,自然と知識や経験等が身についてきたものと思います。しかし,これらの運用は日進月歩ですので,私自身,日々の研究や勉強を怠らずに,精進していきたいと思います。

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CO2排出権取引について賭博行為で違法とする勝訴判決を獲得

平成28年9月7日,株式会社SUCCEEDS(サクシード)が行っていた,CO2排出権取引について,当該取引が賭博行為に該当し,公序良俗に反することなどを理由に,損害賠償責任を認める判決をもらいました(確定)。

CO2排出権取引とは,業者が提示するCO2排出権(二酸化炭素排出権)の価格を指標とする差金決済取引又は海外の取引所における取引を仲介すると称するものであり,いずれも顧客が証拠金を預託して行う点でレバレッジの掛かった取引です。法の 隙間をつく取引であって,悪質な業者による詐欺的取引の口実とされることも多々あります。

このCO2排出権取引について,賭博行為に該当し,公序良俗に反するものとしてその違法性を認めた判決はこれまでもいくつかありますが,汎用性のある判決ですので,報告します。該当の判示部分は下記のとおりです。

以下引用:
「本件会社は,本件取引を,本件会社のカバー先であるS社が提示するCO2排出権の価格及び為替レートを指標として,相対取引により,現物(CO2排出権)の受渡しを伴わない差金決済取引を行うものであるとしていることが認められるところ,仮にそのとおりであれば,S社が提示するCO2排出権の価格及び為替レートは,本件会社にも原告にも予見し得ず,またその意思によって自由に支配することができないものとみられるから,本件取引は,偶然の事情によって利益の得喪を争うものというべきであり,賭博行為に該当する。そして,本件取引につき違法性を阻却する具体的事由が見当たらないことに照らせば,本件取引は公序良俗に違反する」