裁判員裁判事件で執行猶予判決を獲得

先日,弊事務所の梶原秀史弁護士と一緒に担当した裁判員裁判事件の判決があった。これで昨年に続いて2年連続で裁判員裁判事件の弁護を担当したことになる。

裁判員裁判とは,特定の重大事件において,国民から選ばれた裁判員が裁判官とともに審理に参加する裁判制度である。個人情報に関わる部分は当然ながら書くことはできないが,せっかくの経験でもあるので,裁判員裁判制度一般に対する感想等について,書いてみたい。

  1. 公判前整理手続について                         裁判員裁判では,必ず公判前整理手続が行われ,争点整理がなされる。公判前整理手続は裁判員制度導入の前から,重大事件で実施されていたが,裁判員に対する過度の負担とならないように,いわゆるベスト・エビデンスを裁判員に検討してもらうということが必要になる。                    実際に私が担当した昨年の事件では,件数が多いため検察官証拠が膨大になった。検察官証拠も期日で全て朗読するのであるが,これが多すぎると裁判員にとっては苦痛であろう。                          今回の事件では,専門的な内容の検察官証拠があり,その内容を裁判員の人に理解してもらうのに苦労しているようであった。
  2. 公判について                              公判は,とにかく分かり易く,ということに尽きる。削る努力が必要であると感じた。                                 もっとも,それ以外は,普通の裁判と大きくは変わらないと思う。裁判は,要するに相手をいかに説得するかの争いであり,その本質は全く変わらない。
  3. 判決                                  昨年担当した裁判員裁判事件は強盗致傷であったが,求刑9年のところ6年6月という判決であった。分離された共犯者もいたが,その共犯者は求刑12年のところ11年という判決であり,差が大きかった。               裁判員裁判は,やはり相対的に量刑のぶれが大きいと思われる。        私は,前回の事件でも今回の事件でも,敢えて,量刑検索システムで調べた量刑相場を弁論で利用したが,効果的であったように思う。

裁判員裁判については種々の意見があるが,弁護士にとってやりがいのある事件であることは間違いない。また機会があれば担当していきたい。